本日は學生短片競賽Day。
朝の散歩と街の朝食へ冒険。
ジェスチャーとカタコト中国語で注文。朝食は量が500円くらいで食べられた。


24時間スーパーの牛乳棚。

台中駅のすぐ隣には、1917年、日本統治時代に建てられた旧駅舎が残されている。
赤煉瓦の建物を眺めながら、日本から来た私は、この風景をどう見ればいいのだろうと思った。植民地統治のもとでつくられた建物でありながら、戦後も長く駅として使われたよう。
いまでは台中という街の痕跡の一部として残されている。
過去の痕跡を消すのではなく、その意味を現在から何度も問い直すのかもしれないと思う。

旧駅舎内で、旧電車、線路内に椅子やテーブル、駅舎内では活版印刷の展示や、手紙となった切符など展示されていた。




その後、
學生短片競賽三:記憶的形狀
Student Short Films in Competition 3: The Shape of Memory
と続けて
學生短片競賽二:房間裡的大象
Student Short Films in Competition 2: Elephant in the Room
を観る。
いくつかを備忘のため。
學生短片競賽三:記憶的形狀
Student Short Films in Competition 3: The Shape of Memory
The Mirage of a Dream
Kalyani B INDIA | 2026

©︎The Mirage of a Dream / Kalyani B 引用
映画監督のアミは、祖母の死後、故郷のケララ州に帰る。彼女の心に、祖母が幼い頃に語ってくれた物語が蘇る。夢が奪われてしまった少女の物語。夢が盗まれてしまう、その物語が主人公に作用していく。
Things that I was Gathering
Ekaterina ZHUZHLEVA BELGIUM, FINLAND, PORTUGAL | 2025
とてもアニメーションが可愛らしく、多画面と文字で構成される本作は、ユーモアがあって可愛らしいアニメーションであって、切実な手記のよう。ロシア出身で現在フィンランド在住の監督が、戦争に抗議して拘束された友人たちのために、収集しているものを語る。塗りつぶされたクレジットにも痛みを感じた。
My Winter Berry/冬の実
Yu TAKEHARA/竹原結 JAPAN | 2026

©︎冬の実/竹原結 引用
認知症を患う祖母と過ごす日々や、記憶、心情の吐露に胸が締め付けられる。ないものはないものとして描く様、おばあちゃんを形容する言葉、家族でないと踏み込めない親密空間は、個人的であって、それでいて境界を揺るがすように、心に浸透した。素晴らしいアニメーションドキュメンタリーだった。
Inlands
Zsófia Fanni PETHŐ HUNGARY | 2026
グラスオンペイントとサンドを使用した映像詩。内なる風景と外界がうねりながら世界を駆け巡るみたい。キャロライン・リーフさんの二つの発明された技法に想いをはせつつ、言葉でない世界のイメージから風景が立ち上がった。
A Body Without a Horse?
Lara FUKE PORTUGAL | 2026
様々な馬が写されていくなかで、ケンタウロスに馬の要素がない存在を考えてみる。プリントしたイメージの大胆なカットアウトにより、身体は自在に不可思議に躍動する。それでも、馬が不在であること、何かが欠けていることが思わされて、動けば動くほど締め付けられうような。
學生短片競賽二:房間裡的大象
Student Short Films in Competition 2: Elephant in the Room
独白のように語られる、去ったものへの記憶、内省、後悔。なんといってもそれが手触りによって喚起されるよう。
Bonefuzz
Márk LÁSZLÓHUNGARY | 2026 |
補聴器をつけた青年が兄たちに連れられて、深夜の謎めいたバンド会場へ繰り出す。補聴器が外れ、崩壊したとき、身体も感覚も破裂していく。静と動の間から、動の極地へ、身体にパンチを喰らわせられるよう。
Sensual
Tanja NUIJTEN GERMANY, SWITZERLAND | 2025

©︎Sensual/Tanja NUIJTEN 引用
なんて圧倒的な感覚…!中国語タイトルが「感官之間」となっていたことも、まさに何かに触れ、そのとき脳内に生じつ感覚が生じて初めて、感覚が存在するかのように、繊細で捉えようのないまさにその間を可視化するよう。動物たちのメタファーが身体を駆け回り、新たな感覚が宿った。圧巻の画の様子がこちらからみられるみたい。
You are Not Part of the Cake
CHEN Ting-Jui TAIWAN, UK | 2025
少女ピンは、恋人ララの同性愛嫌悪で虐待的な父親と対立する。緊張が高まる中、ピンは身を守るために父親を殺害し、ケーキに焼き込む。破壊して祀る、そのアイデアに胸射抜かれた。
こちらはぜひ次回のクィア・アニメーション上映会で日本でご紹介させていただきたい。

イギリスRCAにて制作されたよう。ティンジュイさんは来場されていて、このようなテーマで作品を作ることに不安があったけれど、全力で背中を押された経験があったとお話しされていた。
GONE WRONG
Anne-Linh JÉRÔME, Ambre BUTEL, Roman SAUNIER, Maxime ARNOULD, Juliette HOUËL, Adrian VILLEDA, Alisson COLOMBE, Ylan DINGUIDAR FRANCE | 2025
めちゃくちゃ怖くて、最後まで手に汗握った。若い女性がアパートでライブ配信中に、奇妙な男から逃れ奔走するうちに、その恐怖が加速していく。
So He Grabbed the Knife
Sam KUWA JAPAN | 2026
VRの画面が一人視点となって、思春期以前の子どものまあたらしいような視点を思わせる。
殴り合いのTVゲーム、父からのお土産のアーミーナイフ、父に報復される犬、鮮やかな様々な積み重ねが、少年の心の臨界点に突破するには十分に思え、帰り道のない旅路のような切なさを思った。
Hôtel les pieds dans l’eau
Maya VRIENS FRANCE | 2025
ホテルの清掃員として働く疲れ果てた女性の、現実から逃れるためのひととき。ユーモアたっぷりでなおかつゆるさにクスリと笑う。真顔で掃除機でなんでも吸い込んでしまうような、ゆるさにホテルで働く人の日常を思わざるを得ない!
Things Forgotten
Jules DUCLOS FRANCE | 2026

©︎Things Forgotten/Jules DUCLOS 引用
催眠療法中、レオは幼少期の記憶を辿り、隠されていた、忘れ去られていた感情を徐々に発見していく…というお話しだけれど、心の箱を丁寧にそっと開けていくみたいな感覚。なんともショッキングで心がえぐられる…。絵も魅力的で、字幕をしっかり追いながらもう一度観たい!
Where Are You, Dear General?
Lia GINAT, Gaia BROUDE ISRAEL | 2025
南北朝鮮の国境(軍事境界線)に駐屯する北朝鮮の兵士が主人公の本作は、パペットの造形も魅力的だけれど、さらに境界や線とは何かを質感ごと問い直すような静謐で思考的な作品だった。地理的な境界線も、社会的な線引きも、想像上の線も、どこにあっただろうと考えさせられる。イスラエルから送り出された作品。


赤線の内側を歩いていると、猫に優しい看板に出会った。
