第79回カンヌ国際映画祭、マルシェにおいて日本映画の情報発信拠点として出展された文化庁「ジャパン・パビリオン」のブースデザインを担当させていただきました。(本年は「マルシェ・デュ・フィルム」において、日本がカントリー・オブ・オナーの年。)
大変光栄な機会をいただき、カンヌ国際映画祭への尊敬する監督方の出品作品(ポスター等)の背景、そしてパビリオンという場から生まれる物語の背景として考えるとき、壁画のように描かれた動物たちを主役にしたいと考えました。
動物は、ときに人間の言葉では届かない場所にある感情を引き受ける存在だと感じています。
発想の起点となったのは、映画の原初的な形式のひとつともいえる壁画表現です。そこからイメージを広げ、動物たちの姿を、簡潔でありながら力強いビジュアルを企図しました。
また、映画とは、暗闇の中で光を観る体験でもあります。そのことに着目し、画面全体を黒を基調とした構成にしました。暗闇の中に浮かび上がる動物たちが、ひとつひとつの物語の気配を携えているような画面を目指しています。
今回のデザインが、出品作品を包む背景となるだけでなく、パビリオンという場に集う人々のあいだに、新たな物語の気配を生み出すものとなりますように。
カンヌ国際映画祭を皮切りに、アヌシー、トロント、釜山、ベルリン、香港の各映画祭でも、同デザインが展開されます。
それぞれの場所で、動物たちがどのような物語を纏うのか。ぜひご覧いただけましたら幸いです。
このような機会をくださいました文化庁並びにユニジャパンの皆様に感謝申し上げます。
文化庁報道資料

▲海側壁面イメージ

▲梁イメージ

▲ブース裏イメージ

▲壁面イメージ
(デザインは許可をいただき掲載しました。)
