Queer Animation Screening! 201Q クィア・アニメーション上映会

@Tokyo University of the Arts
【7/7開催】Queer Animation Screening! 201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー
クィア・アニメーション上映会を企画しました。
名古屋大学大学院人文学研究科ジェンダー学分野松下千雅子教授と、ジャンルや時代や地域を問わず、主に性的マイノリティーの人々の視点や経験を描いた映像作品を上映/紹介するノーマルスクリーンの秋田祥さんを藝大にお招きして開催します。

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これまで長い歴史がありながら、これまで日本では観る機会の少なかったクィアなアニメーション。LGBTQの人々の複雑な経験をアニメーションならではの手法で自由に表現した国内外の短編10作品以上を解説とトークを交えながら上映します。
愛する人、友人や家族との関係はもちろん、自身のからだや土地との関係を描くもの、幼い頃の記憶やトラウマと向き合ったり淡い初恋の衝撃を思いだす作家など、主にここ数年に発表された作品を紹介します。激しいスピードで多様化する映像表現を垣間見ることができると同時に、その原点である実験性や想像、紙と鉛筆の質感をも体験することができます。
それはどこか性的マイノリティや女性が斬新な方法で道を切り開いてきたことにも似ているかもしれません。端に追いやられ、抑圧をうけ、個人の頭のなかや小さな紙の上でしか許されなかった表現があったこと、どこかでは今でもあること。つながる線。その多様な表現をぜひご鑑賞ください。
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クィア・アニメーションがまとめて上映される機会は日本でははじめての機会となります。
ぜひご来場ください!
【日時】2019年7月7日(日)14:00〜(13:30開場)
【会場】東京藝術大学大学院 映像研究科 馬車道校舎
神奈川県 横浜市 中区 本町4-44 みなとみらい線「馬車道」駅 5、7出口すぐ
【定員】90名 (13:00整理券配布開始)、予約不要
【入場料】500円
【最新情報】https://twitter.com/animationqueer
※芸大フレンズ会員・本学学生・教職員入場無料
※本イベントのトーク部分では手話通訳がつきます。
※全ての作品に日本語字幕がつきます。(バリアフリー字幕ではありません)
【登壇】矢野ほなみ 秋田祥(ノーマルスクリーン)
【ゲスト】松下千雅子
名古屋大学人文学研究科ジェンダー学分野教授
1965年大阪生まれ。1990年同志社大学大学院文学研究科博士前期課程修了。1992年ミシガン州立大学大学院英文学専攻修士課程修了。専門はジェンダー論、クィア理論、批評理論。著書に『クィア物語論』(人文書院、2009年)、共著にHemingway in Africa (M. B. Mandel, ed., Camden House, 2011)など。第16回福原賞受賞。現在はトランスジェンダーのスポーツ参加について質的、量的調査の両面から研究している。博士(文学)。
本イベントは、藝大フレンズの助成金採択と、東京藝術大学ダイバーシティ推進室の助成を受け開催されます。
201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー
企画:矢野ほなみ(東京藝術大学大学院映像研究科 教育研究助手)
運営:ノーマルスクリーン
主催:東京藝術大学大学院映像研究科
共催:東京藝術大学ダイバーシティ推進室
助成:藝大フレンズ助成金
字幕協力:新千歳国際空港アニメーション映画祭
資料協力:菅野優香(アメリカ文化事典:クィア頁)

※「クィア」とは
もともとは英語圏で「奇妙な」という意味で使われた言葉であり、「ホモセクシャル」を差別的に表現する言葉として使用されてきました。80 年代後半には同性愛者らが肯定的な意味をもって自らを「クィア」と呼び、「クィア」はジェンダーやセクシュアリティに関する規範に抵抗し差異そのものから脱構築することを目指す概念として認識され、異性愛規範や性科学における前提の見直しや男/ 女、異性愛/ 同性愛、正常/ 異常などの二項対立的な分類を問い直す学問として確立されました。同時に、細かな定義は使われる場所により変化し、近年、アメリカなどでは性的マイノリティの総称として気軽につかわれることも多くなっています。

<開催後記>
「Queer Animation Screening! 201Q クィア・アニメーション上映会」にご来場くださり誠にありがとうございました。
当日は開始前からお並びいただき、質疑応答も盛り上がり、立ち見も出るほど満員でした。これらのことから、アニメーションやメディア表現とクィア研究を接続すること、その接地点を提供することへのニーズが明らかになったように感じます。

純粋にクィア・アニメーションが見たい!、多様性のなかの多様性が知りたい、そのような思いで企画し、多くの関係者から助成をいただいたイベントでしたが今後もチャンスを狙って、このような機会を作っていきたいと思います。

個人作家によるアニメーションでは、年々クィア作品も増えており、質的にも量的にも豊かになりつつあります。
映画祭のみならず、身近な場所でクィア・アニメーション作品と出会い、鑑賞できる場を作っていけるようにしていきますので、今後をお楽しみにお待ちいただけますと幸いです。(矢野ほなみ)

<Post-event notes>
Thank you very much for coming to the “Queer Animation Screening! 201Q Queer Animation Screening”.
On the day of the screening, people lined up even before the start of the event, and the Q&A session was so lively. It seems that the need for queer animation and the connection between animation, media representation and queer studies became apparent.
I genuinely wanted to see queer animation and wanted to see diversity within diversity.

In the field of animation by individual filmmakers, the number of queer works is increasing every year, and it is becoming richer in terms of both quality and quantity.
I will try to create a place where people can meet and appreciate queer animation works not only at film festivals but also in familiar places. I hope you will look forward to seeing us in the future! (Honami)

写真撮影: 劉 軼男 Yinan Liu

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